抽象的にものごとを考えられるようになると、セールスで役立ちます。
どういうことかと言うと、
セールスをする上では「対比」が非常に重要になるのですが、
「対比」をするために、
抽象化が必要となります。
具体的に言いましょう。
例えば青汁を売りたいとなった時、
競合する商品はなんでしょうか?
おそらく、思いつくのはサプリとか、漢方薬とかではないでしょうか?
一方で、コーラやカルピスみたいなジュースもライバルと言えるでしょう。
普通の野菜もある意味ライバルです。
これらはそれぞれ、ライバルである理由が違います。
サプリや漢方薬=「健康になれる」という共通点があるが、価格や手軽さに相違点がある。
ジュース=「飲み物」という共通点、健康になれるかどうかが相違点。
野菜=「野菜を摂る」という共通点、手軽さや食べる/飲むが相違点。
この、「共通点がある集合体の中で、他と異なる部分を表に出す」ということが、抽象化するということです。
もっと言うと、「〜なもの」と一般化してしまうということです。
サプリ&漢方と青汁を抽象的に言えば、「健康になれるけど高いものと、健康になれて安いもの」
ジュースと青汁を抽象的に言えば、「普通の飲み物と、健康になれる飲み物」
野菜と青汁を抽象的に言えば、「野菜の栄養素をそのまま摂るものと、抽出して摂るもの」
です。
抽象化した部分は他と違うところですから、そのままセールスポイントになります。
また、抽象化した情報を伝えることで、他の選択肢を潰すことができます。
例えば、
「安く手軽に健康になれる」=サプリや漢方をディスっている
「飲むだけで健康になれる」=ジュースをディスっている
「簡単に野菜が摂れる」=野菜をディスっている
わけです。
青汁を他との比較で「〜なもの」といったん抽象化して考えることで、さまざまなセールスポイントが見つかります。
もう一つ例えば、ちょっと無理やりですが、青汁とプリンターが競合したとします。
青汁を買いたいけど、プリンターも買いたい。どっちを先に買うべきか?
という人がいたとします。
この場合は、青汁を売りたいんだったら、
・青汁の方が毎日飲むことで日々の健康が維持できる。プリンターはたまにしか使わない。
・青汁は野菜を調理したりする時間を省いてくれる重要なものでありプリンターより優先度が高い。
・プリンターを新しくしてもそこまで生産性が向上するとは思えないが、青汁は体調が良くなることで生産性の向上に大いに貢献する
というようなセールスが考えられます。
このように、プリンターと比較してみることで、
「日々の健康をもたらしてくれるもの」
「料理の時間を省いてくれるもの」
「健康になることにより生産性を向上させてくれるもの」
といった抽象概念=セールスポイントを思いつくことができました。
このように、青汁を「〜なもの」といったん捉え直すことで、
青汁の利点に気づくことができるわけです。
他のあらゆるものに応用可能なので、抽象的な観点から
セールスポイントをどんどん見つけて、
訴求していきましょう。