ビジネス界隈でよく「感情的価値」という言葉が出てきます。
この感情的価値について、わかりやすく解説していきます。
感情的価値というと、
よく感情をあらわにして、激しい怒りを表現したり、強い後悔を描く、
みたいなことと思われがちですが、実は違います。
感情的価値というのは、丁寧に言うとか、素直に認めるとか、そういうごく当たり前のことも含みます。
要するに、感情に関する価値全般を指すわけです。
例えば、超おいしいけどめちゃくちゃ無愛想なケーキ屋Aと、
接客が神で味もそこそこおいしいケーキ屋Bがあったとしましょう。
ケーキの機能的価値はケーキ屋Aの方が上です。
しかしこの場合、お客さんが入りやすいのはケーキ屋Bのほうです。
なぜなら、ケーキ屋Bは接客が完璧であり、機能的価値に加えて、高い感情的価値を提供できているからです。
ビジネスは価値提供です。
この価値というのは機能的価値だけではありません。
感情的価値を提供できるかどうかが、ビジネスの成否に大きく影響します。
価格も、機能的価値と感情的価値をどれだけ付加できるかによって決まります。
このブランドを買えば満足感が得られる、みたいに、感情的価値を提供することができれば、その分価格を引き上げることができます。
付加価値とよく言いますが、機能を追加することだけが付加価値ではありません。
満足感とか、買う時に良い気分にさせてくれるとか、承認欲求を満たせるとか、機能とはあまり関係のない「感情的付加価値」も、価格や購買行動を大きく左右します。
ブランドのバッグが高いのも、この感情的価値が付加されている分が大きいわけです。ブランドも感情的価値の一部です。
「印象」とか、「雰囲気」とか、「親近感」とか、一見すると商品の機能とは関係ないようなものも、実は大事な「価値」だということですね。
そういうのも含めて価値提供。
感情的価値も提供していきましょう。